■工作室(製作26)■  (1)エンジン部の工作

フォッケウルフ
FW-190

ハセガワ 1/72

今回はフォッケウルフ戦闘機です。使用したキットは、ハセガワのマニア向けバージョン?の「ナハト・イェーガー」(説明書による)。比較的古いキットのようで、デカールにちゃんとしたハーケンクロイツ(カギ十字)が入っていましたが、キャノピーは新式の薄型のものでした。「工作室」では初めてのドイツ軍機で、そろそろということで、1/72単発のストックのなかから選んでみました。
ハーケンクロイツについて: いつごろからか(私が出戻った10年ほど前にはもうすでに)、大戦中のドイツ軍機のキットに妙な変化が起きていました。手にしたキットの箱絵に妙な違和感を覚えて、しばらく眺めていて、垂直尾翼にあってしかるべきいわゆる「逆まんじ」が描かれていないのに気がついたのです。それ以後注意していると、目にしたものはほとんどそうでした。欧州のナチス関連の禁忌は知っていましたが、(趣味の)模型にまで及んでいるとは想像だにしていませんでした。

●エンジン部の工作●

■エンジン部の構造
このキットのエンジン部はカウリング先端部品だけ、とシンプルなものですが、プロペラが、冷却ファンが付いたプロペラボス、プロペラブレード、スピナーと細分化されています。操縦席の位置が後ろ加減で、エンジン部の内部にゆとりがあるので、6ミリ径のモーターを使用することにしました。プロペラ軸は1.2ミリアルミパイプです。

■プロペラ軸の取付け
冷却ファン部の元のプロペラ軸を切り取って、軸穴開けです。0.5ミリのドリルから始め、0.7−0.9−1.2と約0.2ミリステップでセンターを調節しながらファン部を貫通するように開けます。最初の0.5は若干センターがずれてしまいましたが、次から、徐々に、ドリルの腹の部分も併用して調整し、最終的にほぼセンターに開孔することができました。固定は瞬間接着剤を用いましたが、センターをとりそこねて、大きめに開けた場合は、エポキシパテを用います。【プロペラ軸の交換】
●プロペラ軸の固定に際して、スピナーの取り付けを楽にするため、一度スピナーを取り付けてみて、軸のスピナー側を、ほぽスピナーに当たるまで突出させておきます。(以降の工作は スピナーの取付け方 を参照)
プロペラ軸の取付けが終わったら、プロペラブレードの取付けです。ダボやガイドがあるため、正確に位置決めができますが、同ダボ・ガイドは固定が全く効かないので、初期接着力の強い接着剤を用いるか、接着剤の硬化までブレード端を支えて水平を保持している必要があります。

■モーターの取付け
6ミリ径のストローをモーターマウントとしました。ストローの側面にスリットを入れ、ダミーモーターを治具にしてエポキシパテで固定しています。
プロペラ・ジョイントの出る穴を、3ミリ径強に拡大します。
プロペラ・ジョイントのプロペラ側の長さ(モーター軸の先端からの距離)をよく切れるカッターなどで約2.5ミリに切断しておきます。モーターをマウントに挿入して、プロペラジョイントの先端がかすかに飛び出る位置で、ごく少量の瞬間接着剤でモーターを仮止めします。プロペラを取付けて、冷却ファンとカウリングのギャップを調整し、軽く息を吹きかけスムーズにプロペラが回転するようにします。OKだったら、マウントのスリットと後部周囲に瞬間接着剤を流してモーターを固定し、モーターの取付け完了となります。