■工作室(製作56)■  (1)機体要部の工作

メッサーシュミット
Me-410
マッチボックス 1/72


ボーファイター(第12回)」と同じマッチボックス製です。例によって、パーツは「ボーファイター」同様に3色の着色されたプラスチックを使った、一見子供向き然としたキットです。パネルライン表現なども雑な感じがするほどおおらかで、ほとんどのダボ部にはヒケが出ていますが、各パーツがの意外にぴたりと合っていて、気楽に組み立てられるなかなか良いものです。

■尾輪部の処理
尾輪収納部と扉は形状的にはほぼ合っていますが、微妙に隙間が出来き、組み立て強度が期待できないので、取りあえず合っている個所だけを接着しておいて、内部にアルテコを流し込んで補強としました。扉パーツは使わずプラ板を埋めて整形する、という手もありますが、こちらの方が簡単です。

■主脚部の処理
主脚部は、うまい具合にきちんと納まり、扉の受け部があるので、外面もそのまま嵌め込めば同一面になります。隙間もパネルラインの筋彫りと同じ程度なので全く気になりません。

■水平尾翼の取り付け
左右胴体部品を仮結合して、水平尾翼のカンザシ部にだけ、はみ出さない程度の量の接着剤を塗布し、胴体に挿入して垂直尾翼との直角を調整しつつ硬化を待ちます。接着剤の硬化後、左右胴体を分離して、胴体裏側のカンザシの突出部には通常の接着剤をたっぷりと、表側の胴体と水平尾翼の結合個所には、サラサラ系を流し込みます。

■主翼の取り付け
●モーター用配線穴の穿孔
主翼と胴体を仮止めして、モータへのコードを通す穴を開けます。最終的に4ミリ径の穴としました。

●主翼の取り付け
水平尾翼と同様に、カンザシ部にだけ接着剤を塗布し、胴体に挿入して、水平尾翼、垂直尾翼との角度関係も考慮しながら、上反角を調整しつつ接着剤の硬化を待ちます。
〔接着剤の硬化後、再度仔細に見ると、左翼(向かって右側)が少し垂れ下がっている(上写真)ようです。今更という事で、完成後はほとんど判らない程度、と半兵衛を決め込みました。〕
カンザシは、胴体の穴とガタなく嵌め合わされますが、翼幅に比べて薄く強度的に多少不安なので、3ミリ径のプラ棒を通して補強しておきました。外面の翼と胴体の接合面には、水平尾翼同様にサラサラ系の接着剤を流しています。

■スタンド・アームの取り付け
まず、スタンド・アームを取り付けるベースを設けます。機首前部下側が別部品なので胴体の片方に接着しておき、ダボの突起を避けるようにボール紙で型取りして、プラ板を切り抜いて貼り付けてました。
左右の胴体を仮組みして、スタンド・アームが、実機に於ける重心を通過する位置を想定して、胴体下面に穴を開けます。60度位の傾きが飛んでいる雰囲気がよく出るようです。
荷重のかかる機種前部下側が別部品のせいか、スタンド・アーム取り付け用のベースだけではぐらつきがあるので、何となく補強を重ねていたら、上写真のような無様(ぶざま)な状態となってしまいました。