■工作室(製作51)■  (1)エンジン部の工作

ユンカース
Ju−87 B スツーカ
フジミ 1/72


「フライト・ポジション」開始初期にも製作しましたが、こちらは対戦車機関砲?を搭載したマニアックなものだったので、「スツーカ」といえば「これ」というスタンダードタイプに再チャレンジしました。適度なデフォルメでとても作り易いキットでした。特にモーターを取り付ける機首部の構造はFPモデルとして理想的なものです。

●エンジン部の工作●
■モーター搭載部の工作
機首部が上下にも分割されているので、モーターの取り付けは完成後に行うことが出来ます。工作途中ではモーター取付け用の土台だけを設置しておきました。
機首部内のスペースが大きいので、モーターは6ミリを使用し取り付け方はマウント式としました。最初に、機首部下側にある、プロペラ軸受け片(赤矢印)を切除し、切り口を整形しておきます。モーターマウントは、6ミリモーターでは、基板(1.2ミリプラ板)をエアインテークの上際あたり設置すると、モーター軸とプロペラ軸穴の位置がほぼ同じになりました。基板の後ろ側の支え箇所がやや低いので、嵩上げの1.2ミリプラ板(黄矢印)を貼り付けています。
上下方向の位置決めは、モーター取付け時に行い、この段階では、左右方向の位置決めだけをしておきます。ダミーモーターを使い両側にプラ板を立てました。

●上部エンジンカバーの工作
上カバーは取り外しが出来るようにしてみました。位置合わせは、前後は赤矢印の箇所で、左右は青矢印の箇所で行います。固定には両面テープを使う予定でしたが、下カバー右側にある空気取入口と上カバー左内側に設けたプラ板の爪の2箇所の嵌め合わせだけで十分なようです。

■プロペラ軸の交換
プロペラ部はスピナー基部に貫通状態で軸が設けられていて、スピナー側に出ている部分にプロペラを挿入する構造です。この軸の状態をそのままアルミパイプ(1.2ミリ径)に置き換えることにしました。
スピナー側に出ている軸は、プロペラをスピナーのセンターにセットするために必要な部分であるのと、軸穴の正確な穿孔に必要なので生かしておき、機体側の軸だけを根元から切除します。
軸穴は、切除した機体側の軸跡から、スピナー側の軸の中心を通るように開けます。まず軸径の半分の0.6ミリのドリルで下穴を開けましたが、わずかにずれてしまいました。このあと、少しずつドリルの太さを増して、調節しながらセンターに導くのが基本なのですが、面倒になって、スピナー側の軸も切除し、平板状にしてから、おおよそのセンターを調節しました。
軸穴を正確に開けることが出来なかったため、エポキシパテを使って軸の取り付けとプロペラの固定を同時に行うことになりました。さいわい、プロペラとスピナーは、スピナー先端を除いて、同じ塗色指定なので、プロペラとスピナー基部は先に結合しておくことが出来ます。

●プロペラ軸の取り付け
スピナー基部にプロペラ軸を挿入して、エポキシパテを周囲に盛り、プロペラを押しつけるようにセットします。出来るだけセンターを出してから、使用するモーターかルーターなどに取り付けて、回転させながらセンターを確認、調節します。
モーター側のプロペラ軸の長さを3ミリ程度に切断して、プロペラ・ジョイントに軸をめいっぱい挿入したときに、モーター軸に突き当たるように、ジョイントのプロペラ軸側の長さを調節します。(ジョイント内で、モーター軸とプロペラ軸の間に隙間があると、プロペラ回転時にブレることがあります。) また、スピナー側の軸の長さは、スピナー取り付けのため、スピナー内側の深さとほぼ同じぐらいにしておきます。(参照:スピナーの取り付け)

■モーターの取り付け
機首のプロペラ軸穴を、ジョイントが接触しないようになるべく大きく拡大してから、エポキシパテでモーターを取り付けます。スピナーを付けたプロペラを使って、モーターの前後・上下の位置を調整してエポキシパテの硬化を待ちます。
モーターへの配線は、もとのリード線を除去して、電源からのコードを直接モーターの端子にハンダ付けしました。配線の前に、電池をつないでみて、プロペラの回転方向をチェックし、モーターのボディーにサインペンなどで極性の印を付けておくと間違えがなくなります。