■工作室(製作20)■  (1)エンジン部・主翼・胴体の工作

グラマン
OV-1B モホーク
ハセガワ 1/72


「イントルーダー」のようにサイド・バイ・サイドの操縦席で、おたまじゃくしスタイルの特異なかたちの飛行機です。ベトナム戦争で使われ、このキットの発売もその頃が最初と記憶しています。
かなり昔のもののリバイバル版なので型に多少ガタがきているようですが、パイロット人形も2体ついており、「フライト・ポジション」モデルにするにはもってこいのキットです。30有余の星霜(とはオーバーですが)を経て、組立てに再チャレンジ。こんどは飛行姿勢でプロペラを廻すので、どんな感じになるか……。前に作ったものはA型らしいのですが、どこがどう違うのか解りません。

●エンジン部の工作●

プロペラの取付けは、カップ状のエンジンポッド前部に、プロペラからの軸にストッパーを付けて取付けた、空転するタイプです。4ミリΦモーターを使用することにしました。

■モーターマウントの取付け
エンジンポッド前部はカップ状になっているので、ストローのモーターマウントを挿入し、エポキシパテを詰め込んで固定しました。ストローにダミーモーターを差し込み、エポキシパテを充填してストローを固定し、センターを調節してパテの硬化を待ちます。

■プロペラ軸の交換
もとの軸を切除して1ミリΦのアルミパイプに交換します。右写真の右側が実際に使用する状態の長さです。
アルミパイプの固定は従来通りエポキシパテを使用しています。センターをとるのが難しかったので、1ミリΦの軸に対して、最終的に1.5ミリΦの穴を開け、回転させながら軸の取付け状態を調節しました。

■主翼の組立て
このへんで、主翼を組み立てておきます。本機の主翼は、中央部上下と翼端部に3分割されているので、最初に中央部上下を接着し、硬化後翼端を接着します。上下は接着剤の硬化までピンチなどで保持できるのですが、翼端はそういかないので、初期接着力が高い接着剤を使用するか、通常の接着剤を両方の接着面に塗り、少し乾くのを待って、もう一度塗布して、押しつけるように貼り合わせ、動かなくなるまでしばらくそのまま保持する、という方法がよいようです。
翼下面の所謂(いわゆる)ハードポイント部に、今回は使わない穴が開いているので、伸ばしランナーで塞ぎました。
(ハードポイント: 機体の外形をつくる骨格とは別に、増槽や爆弾などの重量物を懸吊するために設けた梁の部分)

■コード通過路の開口
主翼取付部に、モーターからのコードを通す穴を開けます。主翼を胴体に仮組(カンザシを胴体のカンザシ受部に挿入)した状態で、胴体内側の後縁側からエンジン部の前縁方向を狙って斜めに穿孔します。穴は最終的に3〜3.5o径位の大きさがよさそうです。同様に、前部エンジンポッドを取付ける面にも穴を開けますが、こちらはなるべく大きくしておきます。

■スタンドアーム取付部の工作
スタンドアーム受は、4ミリ径(内径3ミリ)の真鍮パイプを0.2ミリ厚の真鍮板にハンダ付けしたものを使用しました。真鍮板は胴体下面のカーブに合わせて曲げておきます。.
左右胴体部品をテープで仮組し、スタンドアーム受用の4ミリ径の穴を開けます。胴体部品片側にスタンドアーム受を固定しますが、構造上、反対側の接着はちゃんとできそうもないので、こちらだけはしっかりと行います。接着剤は合成ゴム系のものを用い、上からランナーで押さえておきました。(このぐらやれば大丈夫でしょう。)