■工作室(製作8)■  (3)胴体の工作から完成まで

■スタンド・アーム取付け部の補強
 中翼の機体なので、第6回の「ニッポン号」と同じ補強方式をとりました。また本機では、補強板(縦通補強材兼エポキシ接着剤流し込み用の型枠)が、左右胴体を接合したとき、面どおしがぴたりと合って取り付けられるように、接着に際してして、エポキシパテを併用してみました。
   
補強板(プラ板)は、左右胴体の接合面と同一平面になっていないと、左右胴体を接合したとき、面どおしがぴたりと接してくれません。そこで、補強板の裏側前後にエポキシパテを支柱がわりにつめて、左右胴体をテープで仮組し、エポキシパテをスパチュラ(粘土へら)などを使って調節し、面がぴたりと接するようにしました。右端写真は、不要とは思いましたが中間地点にもパテをつめました。パテが硬化したら左右胴体を分離し、エポキシ接着剤を裏側に流し込みます。

■スタンド・アーム取付け穴の穿孔
左右胴体をテープなどで仮組みし、胴体下面から、想定した実機の重心位置(注)をめがけて穿孔します。本機でもスタンドアームの傾斜角を約60度と予定しているので、それを勘案して、胴体下面の穿孔開始位置を決定します。ドリル径を2〜3段階ぐらいにわけて、最終的に3ミリφの穴を開けます。
注)重心位置:レシプロエンジンの飛行機では、大雑把ですが、プロペラの回転中心から機尾に至るライン(たいていは水平尾翼々弦の中心線と並行に走る)と、主翼の前縁から主翼々弦長の約3分の1ぐらい(たいていは主翼の一番厚いところ)の位置の垂直線との交点にあります。

■コクピット周りの工作
コクピットパーツを組込み、内部を機体内部色で塗装します。回転銃座は可動式となっているのですが、すこしきついのでルーターで削って調整しました。まがりなりにもパイロット人形が3体もセットされているのでうれしいかぎり、それらしく塗装してそれぞれ所定の位置に乗り込んでもらいました。下部銃座の射手が日本人のようにちょこんと正座しているのがほほえましい。

■左右胴体の結合
回転銃座にマスキングし、胴体の左右を接着結合します。スタンド・アーム取付け部補強材にはたっぷりと接着剤を塗り、しっかりと接着します。主翼の付根にそうとう大きな隙間ができるので、アルテコなどのパテを充填し整形します。

■エンジン部の取付け
リード線をスタンド・アーム取付け穴から通し、モータのリード線と結線し、エンジン部を胴体に接着します。

アンテナ支柱の取付け
黄銅線で作り替えたアンテナのキャノピーへの取付けは、アンテナの下端を水平の開き、窓枠に沿うように瞬間接着剤で固定し、エポキシ接着剤を適量流して補強します。ガラス部へのはみ出しはやむを得ません。

   
  ■塗装
キット取説のカラー指定はハンブロールなので、先に作ったコルセアを参考に、グンゼの水性塗料、H54(ネービーブルー)、H56(ミディアムブルー)、H316(ホワイトFS17875)を使用しました。最初にH316を塗装し、順にマスキングしながら、機体上面のH54へと進みました。


出来上がり