■工作室(製作53)■  

中島
九七式艦上攻撃機
ハセガワ 1/72


キットは1/72のハセガワ製で、キャノピーが分厚いむかしの、パイロット人形が付かなくなった位は新しい、ものです。九七艦攻の最新は、同社の、数年前発売の1/48があり、細かいところまで再現されていて魅力的なものですが、零戦などと比べるとかなりボリュームがある飛行機なので、手軽に雰囲気を楽しむにはこちらがよさそうです。

●エンジン部の工作●

きちんとしたエンジンのモデルがセットされています。完成後は、カウリング先端からエンジンの正面部しか見えなくなるので、あまり意味がありませんが、一応これを生かし、クランクケース部の寸法に合わせて4ミリモーターを使うことにしました。
■エンジンの加工
エンジン部品の前後を接着し、背面よりモーターを挿入する穴を開けます。まず、0.5ミリ径位のドリルでセンターをとり、徐々にモーターの径まで広げますが、0.5ミリステップ位で拡大していくと作業が楽で、比較的正確にできます。

エンジンの取付け部は、防火壁部、カウルフラップとカウリングの3部品に分かれています。キットのままなら、防火壁正面のダボにエンジン背面の突起の凹部を嵌め合わせることで、エンジンを所定の位置に取り付けることが出来ますが、このダボの位置にモーターモーターの尾部を挿入する穴を開けなければならないため、キットの指示通り、先にエンジンを防火壁に取り付ける場合は、エンジンの固定と位置を決める、新たな手だてが必要になってきます。
■エンジンの取り付け
防火壁に、ダボ部をセンターとして、モーターの尾部が通過できる程度の径の穴を開けます。エンジンの背部の突起の周囲に、突起と同じ高さで、防火壁に開けたモーター尾部挿入用の穴の外側にかかるようにプラ板を貼り付け、土台としました。この後、防火壁に接着剤を塗布したエンジンを載せ、カウルフラップとカウリングを被せて、防火壁に対するエンジンのセンターを出しながら、防火壁にエンジンを固定させました。
エンジンはカウリングにほとんどガタなく納まり、また、カウリングにめいっぱいに挿入したときが、防火壁にエンジンを取り付けてからカウリングを取り付ける、正規の状態とほぼ同じなので、エンジンは防火壁にではなく、カウリングに固定してもよかったとも思われました。

■モーターの取付け
エンジン内部でのモーターの位置関係は右のようになります。ジョイントは出来るだけプロペラの回転面に近づくように、わずかでもエンジンから突出させたいのですが、本機の場合、スピナーが付かず、プロペラハブ部も小さいため、外観上から、やむなく奥まった位置にセットしました。
モーターは、エンジン本体へは奥行きの関係であまり深く挿入出来ないので、瞬間接着剤で固定し、念のためプラ板で支柱を設けました。また、コードの断線(モーターへのハンダ付け部の)を防ぐため、 プラ板で固定点を設けています。