■工作室(製作42)■  (2)完成まで

主脚部の処理
主脚を引込み状態にします。主脚カバーは、上部が下部に少しオーバーラップして、地上で脚柱の緩衝ピストンが収縮したときの状態に再現されていますから、この部分をそぐように切り離してフラットにします。作業中の強度を考えて、裏側から薄いプラ板をあてておきました。
主脚カバーをそれぞれ所定の位置に、翼下面と同一面になるように接着します。主脚収納部の内側に小孔を開けておき、エポキシパテや粘土を詰めて、楊枝などで調節しながら行うとやり易いでしょう。

■脆弱部品の金属への交換
アンテナ支柱など、機体から大きく突起している部分は折損させ易いもので、また、一旦折れてしまうと修理もやっかいです。よく目につくところでもあるし、転ばぬ先の杖として金属に交換しておきましょう。形状が単純なので工作も難しくはありません。
アンテナ支柱、ピトー管、機銃を交換しました。アンテナ支柱は0.6ミリ黄銅線を曲げてハンダで整形、ピトー管は0.8ミリ黄銅線を使い先端部を少し細くして段差をつけ、機銃は1.0ミリの真鍮パイプで、先端を「ろうと」状に広げ、それらしくしました。

スタンド・アームの取付け
ほぼ実機の重心位置付近を狙ってスタンド・アームを取り付けます。単発の低翼機なので取付はとても簡単です。合成ゴム系接着剤でアームの舌状部を接着し、前後をプラ板で取付けの補強をしました。

■胴体の組立て
先に水平尾翼を取付け、塗装したコクピットを挟み込むように胴体左右部品を結合します。直径の大きなエンジンを搭載した機だけに、ずんぐりした胴体で、コクピットの広さは、零戦などと比べると、四畳半と八畳間といった違いが感じられます。

■キャノピーの取付け
キャノピーと胴体の間にやや隙間が出来るようなので、薄いプラ板で補正してからマスキングしたキャノピーを固定しました。

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完成した雷電21型-