■工作室(製作16)■  (2)胴体の組立から完成まで

■主脚部の工作
固定式の主脚なので、破損防止に0.8ミリΦ黄銅線で補強しました。
主脚を組み立て、主脚柱のフィレット部分にドリルで穿孔し、L字型に曲げた0.8ミリΦ黄銅線の長い方を挿入し、短い方は主翼下面にエポキシ接着剤で固定します。車輪は、塗装後に取り付けたほうがマスキングの手間がいりません。
ピトー管も真鍮パイプ(0.8ミリΦ)1と黄銅線(0.4ミリΦ)を組み合わせたものに交換しました。

■水平尾翼とアンテナ支柱の取付け
左右胴体を仮組みし、水平尾翼を取り付けます。アンテナ支柱は0.4ミリΦの黄銅線を二つ折りにし、ハンダを流して整形したものを使用し、エポキシ接着剤で固定しました。

●スタンドアーム取付け部の工作●
今まで、機体のスタンドアーム取付け部には、プラ板を等を用いて補強し、スタンドアームは、機体への固定用の補助腕と、スタンドベースへの固定用の支柱を一体化してきましたが、今回試験的に、機体への固定部分、アーム部分、ベースへの固定部分と3分割してみました。目的は、機体のスタンドアーム取付け部補強の簡素化、アームの長さを自由に選べるようにする、スタンドと機体の結合を簡単にする、ことでした。結果的に、固定式に比べて、アームを曲げることが容易で、機体の取付け姿勢の変更も比較的簡単に行なえる、という利点も得られました。

使用するアームは従来通り3ミリ径の真鍮パイプを使用するので、それを挿入できる4ミリΦの真鍮パイプを約30度にカットして、0.2ミリ厚の薄い真鍮板にハンダ付けし、アームの機体側受け金具としました。主翼の下面部品の中央部に穴をあけ、受け金具を挿入し、真鍮板を主翼下面部品に押しつけるようになじませて、瞬間接着剤で固定した後、エポキシ接着剤で補強を兼ねて固めています。
上反角は飛行姿勢を強調するため多少強めにします。

■スタンドの取付け
スタンドアームの機体側への固定、スタンドベースへの固定は瞬間接着剤を用いています。スタンドへの取付けは、だいぶ楽になりました。

完成した96式4号艦戦

【製作後記】 機体のクラシカルなイメージを活かすため、アガチス材のスタンドベースにクリヤー塗装し、スタンドアームも真鍮の地色をそのまま使用してみました。飛行姿勢の雰囲気が多少犠牲になりましたが、今までとはまた違った趣があり、ディスクトップモデルとしては良い感じになりました。
機体の組み立てはこれといった問題もなく、順調にいったのですが、好事魔多し、古いキットでデカールの調子が悪く、欠けて、筆でレタッチしたものの、相変わらずの仕上がりとなりました。フチなしの日の丸ぐらいデカールを使わない方がよかったと、いつもの反省であります。