■工作室(製作10)■  (1)翼の工作

セスナ 0-2A
ヒラー 1/50

エンジン2基をタンデムに配置しためずらしい機体で、前から作りたいと思っていました。1/72が「アリイ」からも出ていますが、透明部品に難があり、ちょっと手こまねいていたところだったので、通常は購入後ウォーミングアップを兼ねてすこし寝かせるのですが、入手したてを製作しました。

 1/50と現在では半端なスケールのキットです。全体的に薄くシャープですが、変形やバリもほとんどなく、プラスチック素材が柔らかい分、切ったり削ったりの加工は楽そうです。部品点数が少ないので電飾をと思ったのですが、垂直尾翼上にある衝突防止点滅灯の組込みが不可能(細い光ファイバーを使用すればできないことはなさそうですが、光っているのがよくわからなそう)なので、今回もプロペラ回転だけです。パイロット人形が付いていないので、スケール違いですが、1/48用のレジン複製の人形を搭乗させることにしました。

■胴体後部の組立て
本機の水平・垂直尾翼と連結する胴体後部は、P-38などと異なり細いビーム状です。キットの素材が柔らかいので強度不足の感じがするため、ビーム内に0.6ミリφ黄銅線を通して補強しました。補強の黄銅線は、先端をL字形に曲げて、水平尾翼取付けの補強にも利用します。
まず左右それぞれの内側となる後部胴体部品の所定の位置に水平尾翼を接着します。接着剤の硬化後、垂直尾翼側から水平尾翼の最大翼厚付近を狙い0.7ミリのドリルで水平尾翼取付け部補強用のガイド穴をあけます。黄銅線が完全に内蔵されるように、左右胴体の内・外側部品を黄銅線の太さ分だけ削って調節し、瞬間接着剤とエポキシパテで固定します。
後部胴体の外側部品を接着し、整形後、上下を接着した主翼に取り付けます。垂直尾翼付け根付近に若干隙間が出来たので、パテで埋めました。同様に主翼との接合個所もパテで整形して、「翼」関係は完成です。

■インテリアとパイロット
配色は、説明書では、室内がアドミラル・グレイとよくわからない色で、手許に資料もないので、一応グレー系で塗装しました。パイロットの塗装も戦後のジェットパイロットを参考にした適当なものです。後に仮組したら、やはり1/48のパイロットは座高が高すぎてコクピットの天井にぶつかりそうなので、シートとパイロットのおしりを削って、全体で3ミリ弱低くしました。