■工作室(製作9)■  (4)主脚の取付けから完成まで

■主脚の補強
かなり頑丈そうな主脚なのでそのままでも大丈夫のようですが、念のためにということで、主脚部分を1.0φの黄銅線で補強し、主脚支柱は2.1ミリ真鍮パイプ+0.6ミリφの黄銅線で作り替えました。もとの主輪の軸穴とのギャップ解消に、内径1.5×外径2.0ミリのアルミパイプを主輪側にインサートしました。

 
■主脚の組立て
胴体下面の主脚柱取り付け位置のマークに従ってドリルで穴をあけ、主脚柱を取り付けてみます。主脚支柱は、胴体側に取り付け位置のマークがないので、図面から適当な位置を設定して(この支柱の取付け穴は、主脚を機体に取り付ける時に現物合わせであけます)、主脚柱への取り付け位置や角度を決定します。0.7ミリφのドリルで主輪取り付け部に穴をあけ、若干削り込んで瞬間接着剤で固定しました。
各パーツごとに塗装しておきます。支柱の加工時のペンチの疵は、パテでの整形が面倒だったので(黒色塗装でほとんど目立たなくなる)、気休めにグンゼのグレータイプの下地剤を塗布しておきました。
スパッツと車輪の一体化は、エポキシパテをスパッツ内側頂部に詰めて、車輪との位置関係を調節し、同様にエポキシパテを使って支柱に取り付け、黒でレタッチしました。

■塗装
キャノピーにマスキングをして機体に取り付け下地の完成です。塗装は、説明書のリヒトホーフェンとしました。全面グレーで、エンジンの後の部分が黒の2色塗装です。素材が同系色なので、下地剤は省略して、そのまま指定のグレーFS36622(グンゼ 311)を塗布しました。こういった広い面積の塗装には、塗料のボトルを直接取り付けるタイプのエアブラシが便利です。あまりにもデカイ機体で、ボトル7分目ぐらいの残っていた量では足りず、塗料ひと瓶を電車で買い出しに出るはめになりました。(上右写真が、デカールも貼り終わりクリア塗装前の機体です。)
主脚を取り付けクリアを塗って、完成一歩手前というところ。
●クリア塗装でデカールに問題が発生しました。表面の収縮によるもので、それまで機体の凹凸になじんでいたと思っていたデカールが凹面から浮き上がってしまいました。デカールの部分だけ平面になったので、光の加減で白く見えてしまいます。凹凸のある部分へデカールを貼付したときは、クリア塗装はしない方がよいようです。今後暇を見てコツコツと修正していく予定。

■エンジンの取付け
モーターの回転方向を確認し、モーターのリード線にスタンドへのコードを結線します。本機の場合、赤色コード(+側)にモーターの黒を結線して正回転(進行方向に対して右回転)となりました。プロペラを付けてモーターがスムーズに回るか確認し、OKならエンジンを機体に接着します。

 ●やっと完成
中央のエンジン部がかすかに異音を発して、またスイッチを切るとプロペラが空転せずにぴたりと止ってしまいます。ジョイントがどこかに接触しているようですがまあ一応回るのでまずはこのまま……。

■製作後記
やはり機体表面の凹凸加工のせいで、デカールが浮いてしまい、デカールフィットや蒸しタオルで修正を試みましたが、凹凸が高すぎてうまくいきません。結局、浮いた凹面の中央にカミソリを入れて分断し、再度デカールフィットと蒸しタオルを使いようやく凹凸になじませましたが、すだれ状に機体の塗装が露出してしまいました。文字の外側に沿ってマスキングをして、エアブラシでレタッチしようかと考えているところです。(2003.07.17記)