■工作室(製作4)■  (1)エンジン部の工作

100式司偵 3型
1/72 アリイ



■エンジン部の構成
このキットのプロペラ固定の構造は、第2回製作の「F4Uコルセア」とほぼ同じで、エンジン側からプロペラ軸を挿入し、プロペラと結合するもので、プロペラが回転するタイプです。
キットのエンジンをみるとかなり小さく、使用予定の4ミリモーターでもうまくエンジン内に納まるか、と思ったのですが、測ってみると、エンジンのモーターを挿入できる部分(クランクケースにあたる)の外径が、約6ミリΦと意外に太く、4ミリΦのモーターには十分余裕がありました。

エンジン部を仮組してみました。
エンジンは、カウルフラップとファイヤーウォールが一体となった部品に取付けられます。

■モーター取付け穴を開ける
最初にプロペラ側から1.5ミリΦのドリルで穿孔し、2.0ミリ、2.5ミリと順次ドリル径を大きくして、最終3ミリΦ強の孔をあけます。次にエンジン後ろ側より、モーター挿入用の穴(4.5ミリ径)を、前列シリンダーの前際ぐらいまであけます。このときも、3.5ミリ、4ミリ、4.5ミリ径と3段階で穿孔したほうがやりやすいでしょう。(使用するモーターは4ミリΦといっても、実際は4.2ミリ弱ありますから、4.5ミリ径の孔として、水平の調節ができる余地を残しました。)
開孔が終わったら、カウルフラップと一体部品のファイヤーウォールに取付け、同部品にもモーター取付け穴を開けます。
エンジンとカウリングの内側をそれらくし塗装し、カウリングを接着します。カウリングのの内側は手抜きして、マジックインクの黒を塗りました(正統派モデラーの方には、「横着者!」とお叱りをうけそうですが……)。

■プロペラの加工
スピナーをプロペラに接着し、プロペラ軸を接着固定します。キット付属のシャフト径は約1.2ミリですので、1.2ミリΦの真鍮又はアルミパイプを使います。軸のプロペラからの突出は4ミリ弱ぐらいが適当だと思います。
スピナーをプロペラに接着するときは、スピナーとプロペラのセンターと垂直をきっちり合わせます。プロペラブレードが入るスピナーの溝が若干きついので、すこしゆるめに削ったほうが合わせやすいでしょう。(実を云うと、横着して、そのまま押し込んで、一応センターをとったつもりでいましたが、後にモーターを廻してみたら、垂直方向に傾いていて、先端のイナーシャ用?のボッチがすりこぎのように動いていました。)

■モーターの取付け
モーターとプロペラの結合状態は右のようになります。結合時にモーター軸がプロペラ軸と接するよう、プロペラジョイントの長さを調節します。
モーターをエンジン後ろ側より挿入し、プロペラを軸をジョイントにいっぱいまで挿入します。モーターを、プロペラがカウリングとの正しい位置に来るまで後退させ、粘土でモーターを仮止めして、接着剤を流します。接着剤が半乾きの頃、プロペラが正しく取り付けられるようモーターのセンターを調整します。息を吹きかけて、プロペラが軽く廻ることを確認して下さい。
このモーターは、赤リード線にマイナス極、黒リード線にプラス極で、プロペラが推進方向(正面からみて左回転)に回転します。従って、リード線の延長時、モーターの赤に延長の黒リード線を、モーターの黒に延長の赤リード線を結線するようにします。これは、本機では極性のある、LEDも使用するため、後の混乱を避ける目的で、プラス極には赤、マイナス極には黒と統一しておこうというものです。

■プロペラの外し方
プロペラは、なるべく、ブレード部ではなく、スピナーを摘んで外すようにします。左写真のようにピンセット使うと、楽に外せます。