■ 工 具 箱 ■  (2) つかむ・保持する−1

●ペンチ(プライヤー)類●

左から 小型ペンチ・ヤットコ・ラジオペンチ・ラジオペンチ(長)・ラジオペンチ(先曲がり)
(左から先端のくわえる力の強い順です。)

■小型のプライヤーとペンチ
小型のものは、レギュラーサイズに比べると当然非力ですが、場所もとらず、取り廻し扱も楽で、模型製作のような場面には適しています。(下は左プライヤーとレギュラーサイズのウォーターポンププライヤーとの比較)

■ロッキングプライヤー
上記のようなノーマルなプライヤーと異なり、対象物をくわえたままの状態で保持するタイプのものです。

くわえ部の開き幅の調節や、対象物の締めつけは、上レバー後端の調節ねじでおこないます。下レバーは、対象物を固定するか解放するかだけで、通常のプライヤーのように、単独で対象物を締め付けることはできません。

  
対象物をくわえている状態 / くわえ部を開放した状態


(左写真)のように、くわえ部に対象物を挟んで、下レバーを閉じるように保持しつつ、調節ねじでくわえ部の開きを調節(=対象物を締め付け)ていきます。
リリースは、下レバーを押し下げるか、リリースレバーを押し上げることでおこなえます。また、再度同じもの(サイズ)をくわえるときは、そのまま下レバーをロックするまで握りしめるだけです。

メカニカルな形態に惹かれてついつい求めてしまったものの、やはり本来の道具としての出番はなく、暇なときの手遊び(てすさび)用となっています。

■変形のプライヤー
(右) 先端の断面が丸くなっている、金属線を丸く曲げるためのプライヤー(ラウンドノーズ・プライヤー)です。右側のものは片方がくぼみがついたガイドになっています。角状の先端では金属線をなめらかなループ状に曲げることは困難ですが、これを使うと楽に行えます。ただし、真鍮線など比較的柔らかいもので、左側で0.6ミリΦ、右側で1.0Φぐらいが限度のようです。
(左) 先端断面が長方形のもので、金属線や金属板を直角に曲げたりするときに重宝します。

■スクリュープライヤー
木ねじなどを抜こうとしたとき、ネジ頭の溝を駄目にしてしまい、ドライバーが使えなくなることがあります。そんなとき、ネジの頭を銜えて強引に廻すことが出来るプライヤー(ペンチ)です。プライヤーの先端がネジ頭をしっかりと銜えられる形状をしています。